
ロシア各地を代表するスープ7選
1/ カレリア風ウハー

カレリア地方は、湖と河川が多い。地元料理でも、魚はあらゆる形で提供される。この地域のメインメニューは、さまざまな魚のスープだ。中でも代表的なのが、「ロヒケイット」。サケのスープ、という意味だ。クリームを使ったスープで、赤身魚とジャガイモが入っている。かつては祭日などに用意される料理だったが、現在では日常的なメニューとなっている。
2/ ブリヤート地方のシュレン

ブリヤート地方ではボリューミーな肉料理が好まれる。スープ「シュレン」の素材もシンプル。自家製の麺に、牛肉ないし羊肉の大きな塊、タマネギと青物野菜。その脂っこく濃厚なスープは、スプーンが立つと言われるほどである。
3/ タタールのトクマチ

麺入りのチキンスープと、煮鶏肉のジャガイモ添えの2つセットからなる料理である。自家製の麺は塩とコショウのみで茹でる。これに、刻んだ青物野菜を添えて食卓にのせる。ブイヨンに使った鶏肉はジャガイモと一緒に焼く。食べ応えのある昼食の完成である。
4/ オセチアのリヴジャ

北コーカサスには野菜を添えた肉料理が多い。リヴジャは、オセチアで人気のスープで、ラグーのように濃厚である。牛肉とジャガイモとタマネギ、ニンジン、薬味(パクチー、タイム、ニンニク、ディル)を煮込んで作る。素材がすっかり柔らかくなるまで、弱火でじっくり煮込むのがポイント。
5/ モルドヴィアのセリャンカ

このスープは、豚の肺をベースにすることで独特の風味が出る。そのほか、レバー、腎臓、心臓、スネを使う。通常、セリャンカはブタもしくは牛のモツで作る。古来、このスープは婚礼の二日目に用意されたものだが、現在では、そのような制約はない。
6/ カルムイクのマハン

マハン・シェルチャガン(単にマハンとも)は、最もポピュラーなカルムイク料理だ。羊肉もしくは牛肉ベースのスープで、透明で脂の多いブイヨンにジャガイモが入っている。新鮮なタマネギの輪切りを添えるのが一般的だ。
7/ バシキールのウリュシ

バシキール地方で好まれるウリュシュは牛肉をベースに、新鮮なジャガイモ、ニンジン、キャベツ、タマネギを加えて作るスープ。ウリュシュとは、「部分」という意味。つまり、スープをよそう時に、全員に同じだけの具が行き渡ることを現わしている。