モスクワ、冬休みの過ごし方

セルゲイ・ブルキン / Sputnik
セルゲイ・ブルキン / Sputnik
モスクワは12月に入ったあたりから、イルミネーションに彩られ、クリスマスバザールや行楽行事で街全体がお祭りの装いを帯びてくる。そして1月の終わりまで、賑やかなお祭り気分が続く。

祭日のイルミネーションを楽しむ

ウラジーミル・アスタプコヴィチ / Sputnik マネージュナヤ広場の新年インスタレーション
ウラジーミル・アスタプコヴィチ / Sputnik

 冬季は、夕方5時頃から暗くなり始める。だがそんな季節でも、モスクワは色とりどりの光のインスタレーションで眩いばかり。昼のような明るさだ!中心地の河岸通りや橋は、光る巨大なシャンパングラスで飾られている。クレムリン近くのニコリスカヤ通りは、空から光の雨が降る。夜通し散歩して楽しめるスポットだ(付近には24時間営業のカフェやレストラン、店舗も多いので、暖まることも可能だ)。

スケートを楽しむ

ヴィタリー・スモリニコフ / TASS VDNKhのスケートリンクは夜間も開放されている
ヴィタリー・スモリニコフ / TASS

 12月初め頃には、多くの公園にスケートリンクが出来上がる。VDNKhやソコリニキー公園のリンクは、特に巨大だ。もちろん、スケート靴のレンタル完備で、カフェも併設。従って、楽しみたい気持ちさえあれば、手ぶらでGo!特に夕方以降、イルミネーションに照らされてのスケートがおすすめだ。さらに、赤の広場のグム百貨店前の広場も、スケートリンクと化す。小規模なものなら、たいていの地下鉄駅近くや広場にある。

マーケットの散策を楽しむ

ペラギア・チホノワ / Sputnik 「モスクワの冬」マーケット
ペラギア・チホノワ / Sputnik

 モスクワの広場や歩行者用街路は、まとめて巨大なお祭りのバザールを思わせるようになる時季だ。市内のいたるところにイベント空間「クリスマスへの旅」がオープン。カラフルなお土産や、ツリー用のオーナメントが買えるほか、ロシアンテイストたっぷりの屋台料理や温かい飲み物が楽しめる。特に子供達にとっては、お菓子作りや手芸など、様々な楽しい体験教室が用意されている。メインのクリスマスマーケットが開かれるのは赤の広場だが、旧アルバート通り、新アルバート通り、クズネツキー・モストの各ストリートも散策スポットとして要チェックだ。

新年ショーを楽しむ

キリル・ジコフ / Sputnik VDNKhのモスクヴァリウムで上演されるショー「コシチェイ」
キリル・ジコフ / Sputnik

 モスクワの数多の劇場やコンサートホールは、新年の趣向に満ちた演目が目白押し。中でも憧れの演目が、ボリショイ劇場のバレエ『くるみ割り人形』だろう。もしチケットが手に入らなくても、ガッカリするのは早い。公演はクレムリン宮殿、スタニスラフスキー・ネミロビッチ=ダンチェンコ劇場、モスコンツェルト・ホール、ZIL文化会館など、多くの場所でも行われる。

 モスクワ市内のショーには他にも選択肢が多い。ナフカ・アリーナでは、アイスショー『くるみ割り人形』。VTBアリーナで12月と1月に開催されるエフゲニー・プルシェンコのアイスショー『白雪姫』には、有名フィギュアスケーターやオリンピックメダリストが登場する。VDNKhのモスクワリウムでは、ファンタジックなウオーターショー『コシチェイ』が開催される。

ヨールカ祭りを楽しむ

セルゲイ・ブルキン  / TASS 子ども向けの甘いお菓子、小さなモスクワ・クレムリンのスパスカヤ塔の形に詰め込まれている
セルゲイ・ブルキン / TASS

 ヨールカ祭(新年祭)は、子供たちが新年ツリーの周りを輪舞し、劇を鑑賞し、新年を代表するキャラクターであるマロース爺さんとスネグーラチカと交流し、そして一番の楽しみ、プレゼントをもらうイベントだ。必ずハッピーエンドで終わる華やかなお祭りであるヨールカ祭は、きっと大人も楽しめるだろう。

 最も有名なのはクレムリンのヨールカ祭だが、ゴスチーヌイ・ドヴォールや、モスフィルム映画スタジオなど、ヨールカ祭は多くの場所で開催されている。

新年料理を楽しむ

Tetiana_Chudovska / Getty Images 赤キャビアは新年の食卓を華やかに彩る逸品
Tetiana_Chudovska / Getty Images

 オリビエサラダ、イクラ、「毛皮を着たニシン」などは、ロシアの新年の食卓に欠かせないアトリビュートだ。モスクワのレストランで新年気分に浸るべく、ロシア製のスパークリングワインをお供にこれらの料理を楽しむのも、おすすめの過ごし方だ。ちなみに、レストランやカフェは年中無休。大晦日の夜にテーブルを予約して、1月1日を迎えることも可能だ。

 モスクワの代表的なロシア料理のお店は、こちらの記事に詳しい

お屋敷でファンタジックな雰囲気を楽しむ

キリル・カリニコフ / Sputnik ジェド・モローズの屋敷
キリル・カリニコフ / Sputnik

 市内中心地はもう見飽きて、いいかげん人込みを避けたくなったなら、モスクワに残るお屋敷の数々を訪ねてみよう。貴族の建築とロシアの古風な雰囲気の中、美しい空間をゆっくり散策できる。そこにも、ロシアのマロース爺さんがいるかもしれない。出会えたら、願い事をすると良いだろう。

犬ゾリを楽しむ

セルゲイ・ボビレフ / TASS 戦勝記念公園のハスキー犬
セルゲイ・ボビレフ / TASS

 雪の上をソリで疾走する・・・まさしくロシア的な冬の楽しみ方だ。ハスキー犬が喜んでソリを引っ張ってくれる公園は、モスクワ市とモスクワ州だけでも10カ所以上もある。ハスキーは抜群の耐寒性を誇るので、寒そうだという心配はご無用だ。

ウオーターパークを楽しむ

スタニスラフ・クラシニコフ / TASS ルジニキ水泳複合施設
スタニスラフ・クラシニコフ / TASS

 寒さに弱くて、新年のポンチ酒でも暖まれないという人には、モスクワ市内のウオーターパークをおすすめしたい。そこは真冬も変わらないトロピカル。ウオータースライダー、プール、スパなど、時間を忘れて1日中ゆっくり楽しめるスポットだ。