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独裁者スターリンにちなんで名付けられたヨーロッパの都市
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それらのほとんどは1961年までに、あるいはそれ以前に歴史的な名称を取り戻した。
ヨシフ・スターリンの個人崇拝の最盛期には、次のような慣行が広範に行われるようになった。つまり、市町村、通り、広場、さらには山の峰さえも、このソ連の独裁者を讃えるために改名されたのだ。
ソ連全土で、スターリンを讃えて多くの都市に新しい名前が付けられた。たとえば、南オセチアのツヒンヴァリはスタリニリに、タジキスタンのドゥシャンベはスタリナバードに、ドネツク(ドネツィク)はスタリノに、それぞれ変更された。最も有名な例は、ロシアのヴォルゴグラードだろう。この都市はかつてスターリングラードの名で知られており、第二次世界大戦中のナチスに対するソ連の抵抗の象徴となった。
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しかし、ソ連の支配者に敬意を表して都市名を変えたのはソ連だけではなかった。ヨーロッパでは、アルバニアの都市クチョヴァはクィテティ・スターリンと命名され、ブルガリアのヴァルナ市は共産主義政権下でスターリン市となり、ドイツのアイゼンヒュッテンシュタット市はスターリンシュタットとなった。
同様に、ハンガリーのドゥナウーイヴァーロシュ市は、スターリンの都市を意味するスターリンヴァーロシュとなり、ポーランドのカトヴィツェはスタリノグロド、ルーマニアのブラショヴは「スターリン市」を意味するオラシュル・スタリンとなる。
しかし結局のところ、ソ連当局がスターリンの個人崇拝を否定しようとしたので、前述の都市は再度改名されることになる。それらのほとんどは1961年までに、あるいはそれ以前に歴史的な名称を取り戻した。