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モスクワ地下鉄に「大環状線」登場(写真特集)
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モスクワ市内を放射状に走るすべての路線を結ぶ大環状線が3月1日にモスクワで開通した。全長71kmの路線は31駅からなり、いくつかの段階に分けて開業されてきた。第1期路線(カシルスカヤ、ワルシャフスカヤ、カホフスカヤ)はすでに1969年から運行している。
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ペトロフスキー・パールクからデロヴォイ・ツェントルを結ぶ、モスクワ北西部の第2期路線は2018年に開通し、2021年末にさらに10駅が加わった(この10駅についてはこちら)。
そして今、大環状線を完成させる最後の9駅も準備完了。早速見ていこう!
1 - テクスチリシキ
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テクスチリシキ駅からは紫線にも、またモスクワ中央径線にも乗り換えることができる。駅の内装はグレーで、天井はアルミパネルで仕上げてある。設計案によれば、このアルミパネルのデザインは織機を表現している(この地区は織物製造で知られている)。(モスクワ中央径線についてはこちら )
2 - ペチャトニキ
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黄緑線とモスクワ中央径線への乗換駅。内装デザインは、アルミやステンレスを使用するネオ・ブルータリズム様式が選ばれた(ブルータリズム建築についてはこちら )
3 - ナガチンスキー・ザトン
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この駅はモスクワ川に程近いナガチンスキー・ザトン地区に位置する。「水」というテーマに設計者たちがインスパイアされたことは確かで、駅内部の壁にはモスクワ川で見ることのできる魚の巨大なアートがデザインされている。
4 - クレノヴィ・ブリヴァル
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ナガチンスキー・ザトン地区のもうひとつの駅はコロメンスコエ公園の近くにある。改札ホールのデザインは公園内のツァーリの宮殿を参考にしており、高天井部分は宮殿のアーチのようで、内装は古きロシアの職人技工を彷彿とさせるものだ。
5 - マリイナ・ロシャ
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モスクワ北部に開業したのはマリイナ・ロシャ駅だ。黄緑線とモスクワ中央径線への乗換ができる。駅のホームへと降りるエスカレーターの長さは130mに達し、モスクワ地下鉄の最長記録を塗り替えた(今までの最長はパールク・ポベディ駅の127m)。内装のメインカラーは白。
6 - ソコリニキ
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大環状線の中でもひときわ目を引く鮮やかなデザイン!ソコリニキは、まるでマレーヴィチ自身が設計したような、シュプレマティズムとロシア構成主義様式でデザインされたアートギャラリーのような駅だ。ソコリニキ駅はモスクワ地下鉄赤線に繋がっている。
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7 - リーシュスカヤ
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リーシュスキー鉄道駅の近くに位置するこの地下鉄駅は、オレンジ線の混雑を緩和すると見込まれている。駅内部は、首都の玄関を象徴する多数のアーチで飾られている。
8 - カシルスカヤ
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3年間にわたる改装工事を経て、モスクワ市民はようやくリニューアルされたカシルスカヤ駅とワルシャフスカヤ駅を目にすることができる。両駅ともすでに1969年から開業しており、初期には緑線の支線として、後には大環状線の基礎となる独立路線として運行された。歴史的な外観は保存されているが、壁の外装材や駅の主要構造は一新されている。
9 - ワルシャフスカヤ
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ワルシャフスカヤ駅の歴史的な壁画も同様に残されているが、さまざまな機器や技術的なシステム、改札ホールは最新のものになった。