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チュム、ヤランガ、ユルタ…ロシアの遊牧民たちの住居とは(写真特集)

ラミル・シトディコフ / Sputnik
遊牧民の伝統的な移動式住居には、様々な種類がある。

 極北地域やシベリアには都市や村落の住民以外にも、遊牧生活を送る人々、1年間のうち一定期間のみを町で過ごす半遊牧生活を送る人々がいる。様々なデータによると、ロシアには現在1万8千~2万人の遊牧民が残っており、主にトナカイ飼育を行っている。トナカイは食料を求めて常に移動する必要があり、人間も住居を担いで共に移動しなければならない。ロシア各地で見られる、そうした移動式住居をご紹介しよう。

チュム

パヴェル・クズミチェフ

 遊牧民の大半、約1万人はヤマル半島に居住している。彼らはネネツ、ハンティ、セリクプといった、この地域の先住民族だ。彼らの伝統的な住居が、チュムである。円錐形で風や吹雪に強く、雪は壁面を滑り落ちる。内側は短時間で暖まり、組み立てと解体も用意である。

 組み立ては一家総出で行い、夏場なら1時間、冬は3時間程度で完成する。

ヤランガ

ヴィャチェスラフ・ヴィクトロフ / ロスコングレス

 チュコトのトナカイ飼育者が暮らす住居が、ヤランガである。木製の骨組みをトナカイの毛皮と防水布で覆い、内部には2つ部屋を作る。1つの部屋にはカマドが設けられて調理場とされ、もう1つの部屋で寝起きする。2つの部屋の仕切りはカーテン状になっており、必要があれば下ろして、1つの大きな部屋にできる。

 現在の遊牧民はスノーモービル、ノートパソコン、携帯電話を所持しているので、ヤランガの内部は普通の家屋と変わらない、配線や延長コードが多く見られる。携行している発電機が電源だ。

 チュコトのトナカイ飼育者はいくつかの班に分かれ、予め取り決められたルートで遊牧する。トナカイは個人所有のものと公有のものがあるが、同じ群で混在して遊牧している。

ユルタ(ユルト)

グリゴリー・シソエフ / Sputnik

 カルムイク、アルタイ、トゥヴァといった地域の遊牧民が用いていたものだが、現在では殆ど見られない。だが、ユルタはレジャーで頻繁に利用されている。また、これらの地域ではユルタの形をしたカフェやレストランが人気で、さらにはユルタ型の博物館まである。

 ユルタの内部には厳格な作法がある。女性用と男性用でスペースが分けられ、入り口の向かいにあるカマド周りは神聖な場所で、そこに背を向けたり、その方向に足を伸ばしてはいけない。