
ロシアで最も寒い7都市

1. ベルホヤンスク(サハ共和国)

サハ共和国(首都はヤクーツク)は、ロシアで最も寒い地域であり、冬は通常マイナス40℃、またはそれ以下になる。この地域の「記録保持者」は、北極圏内に位置するベルホヤンスクだ。ここで記録された気温は-67.7℃で、年平均は約-15℃。
その一方で、2020年には、北部には稀な+38℃の猛暑を記録した。
この都市は小さく、人口は800人未満だ。
2. ノリリスク(クラスノヤルスク地方)

これは世界最北の都市の1つであり、北極圏最大の都市の1つでもある。17万5千人以上がここに住み、働いている。世界最大級のニッケル鉱床があり、ノリリスク・ニッケルの主要拠点だ。
生活環境は非常に厳しい。冬は長く、雪に加えて強風が吹く。
年間平均気温は-9.6℃で、最低気温の記録は-53.1℃。夏も涼しいが、2~3週間は本格的に暑くなることもある。
あわせて読みたい:最北の工業都市ノリリスクの生活>>>
3. ペヴェク(チュクチ自治管区)

ロシア最北の都市。チュクチ自治管区の同名の海峡沿いにあり、4500人が住んでいる。天気はノリリスクとほぼ同じだ。冬の寒さに加え、地元住民は、北極圏特有の強い南東の風「ユジャーク」にさらされている。人を文字通りひっくり返すほどの強風だ。
あわせて読みたい:地球上でもっとも恐ろしい風、ユジャク>>>
4. ドゥディンカ(クラスノヤルスク地方)

エニセイ沿岸のこの小都市(人口2万人)は、ロシア最北の国際港だ。天候にかかわらず一年中稼働している。
ノリリスクに最も近い都市であり、同市との距離はわずか90キロメートル。ここの冬も長くて寒く、最低気温の記録は、ノリリスクより少し低く、-56.1°Cだ。
あわせて読みたい:ドゥディンカ市の現地リポート:いかにして小都市が北極圏の「命の道」になったか>>>
5. ヤクーツク(サハ共和国)

サハ共和国の首都は永久凍土の上にある。38万人以上がここに住んでおり、都市は今も成長を続けている。際立った大陸性気候で、冬はマイナス50℃、またはそれ以下になることが多く、夏には+30℃に達することも。冬には厳しい寒さに加え、濃い霧が街に立ち込める。
あわせて読みたい:マイナス50度のヤクーチヤの生活とは?>>>
6. サレハルド(ヤマロ・ネネツ自治管区)

世界で唯一の北極圏線上にある都市だ(北緯66度32分に位置する)。冬は長く、年間200日は雪が積もっている。気温は-30℃を下回り、-50℃に達することもある。ここには人体に有害な産業はなく、住民の大半はオフィス、学校、商店などで普通の仕事をしており、観光業も発展している。
あわせて読みたい:世界で唯一の北極圏線上にある街の暮らし>>>
7. ヴォルクタ

ヨーロッパ最東端の都市であり、北極圏で4番目に大きい都市(人口5万人以上)だ。石炭の採掘地として知られている。冬は約8か月間続き、夏でも氷点下に下がることがある。ここの年間平均気温はマイナス5.3度だが、マイナス50度以下の厳しい冷え込みも記録されている。