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ロシアでオーバーステイしてしまった外国人はどうする:ビザの有効期限が切れた場合の対応

alexandre17/Getty Images
出発日を間違えたり、入院したり、その他の理由で、ビザの期限を超過してしまった場合、次回のロシア旅行に支障をきたす可能性がある。こうした、いわゆるオーバーステイによるリスクを最小限に抑えるにはどうすればよいか?

ビザの延長を試みよう

 ビザの有効期限が切れる前にロシアを出国できないことが分かった場合は、最寄りの内務省移民局に行き、ビザ(通常ビザと電子ビザのいずれも)の延長を申請するのが最善だ。 

 延長の必要が書類で裏付けられれば、ビザを10日間延長することができる(ただし、最近6ヶ月間にロシアに90日以上滞在していないことが条件となる)。あるいはまた、当該の外国人に、10日間のトランジット出国ビザが発行されることもあり、そのビザの期限内にロシアから出国しなければならない。

 緊急事態(入院、親族の死亡、自然災害など)によりビザを延長する必要がある場合、延長の期間は、問題の解決に要する期間となり、それぞれのケースごとに異なる。ロシア外務省領事部のウェブサイトに記載されているように、ビザの有効期限は、状況に応じて延長できる。 

申請とオンライン登録

アレクセイ・ベルキン/NEWS.ru / TASS

 延長申請書を記入する最も簡単な方法は、政府のポータルサイト「ゴスウスルーギ」(「国のサービス」を意味する)を使用することだ。これを使用するためには、認証済みのアカウントが必要だ。

 また、外国人は、アプリ「ruID」を使って、内務省の訪問・申請を予約できる。アプリは、複数の言語で利用できる。

 申請を行い、ウェブサイトでビザ申請料金(1200ルーブル≒2240円)を支払い、写真や書類のスキャンをアップロードする。そして、内務省から招待状が個人アカウントに送られてくるのを待つことになる。

 延長関連の書類は、ビザの有効期限の20営業日前までに提出するのが望ましいが、有効期限が短い場合でも、何もしないよりはましだ。

すでに国境にいる場合

 ビザの有効期限が空港で切れた、あるいはフライトのスケジュールが変更されたと気づいた場合は、国境警備隊の係員に伝えよう。

 ロシアの法律では、国境警備隊はビザの延長も受け付けているが、最長3日間までだ。期限切れのビザのまま出国を許可されることもある。

 繰り返しになるが、ビザの有効期限が切れた理由を説明する書類が必要だ。例えば、航空券など。

ロシアでビザが期限切れになった場合の罰則は

ラミル・シトディコフ / Sputnik

 法律により、有効期限切れのビザでロシアを出国する場合、国境警備隊または内務省は、ロシア滞在規則の違反の可能性について報告書を作成する義務がある。(根源

 ビザの期限が数日過ぎただけならば、罰金で済む可能性が高い。モスクワとサンクトペテルブルクでは7千ルーブル(約1万3千円)以下、その他の地域では5千ルーブル(約9400円)以下である。

 もちろん、いずれにせよロシアから出国しなければならない。ロシア内務省移民局が、その人に過失がなく、期限内にビザを延長できたと判断した場合、罰金を避けることができる。(根源

 しかし、ビザの期限切れが長期間に及んだ場合は、裁判所扱いとなり、罰金に加えて、強制送還と最長5年間のロシアへの再入国禁止処分を受ける可能性がある。

 ロシアへの入国禁止期間はアプリ「ruID」で確認できる。